2020.5.10
日本で流通しているオリーブオイルのほとんどは「エキストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」です。
しかし日本と世界ではエキストラバージンオリーブオイルの基準が異なるため世界基準では”偽物“となってしまうものもあります。
*グローバルスタンダードIOC (国際オリーブ協会)の品質基準
IOC の品質基準ではオリーブオイルのグレードを細かく分けています。
バージンオリーブオイル
①エキストラバージンオリーブオイル
②バージンオリーブオイル
③オーディナリーバージンオリーブオイル
④ランパンテバージンオリーブオイル
合成オリーブオイル
⑤精製オリーブオイル
⑥オリーブオイル
⑦オリーブポマースオイル
⑧精製オリーブポマースオイル
*【知識】オリーブオイル用語(https://orobailen.tr-market.jp/special_content/オリーブオイル用語/) 参照
IOC基準ではオリーブオイルがこれらのグレードのどれに該当するのか判定するために「化学検査」、「官能検査」か行われる。
化学検査…化学的に分類されるような成分を分析し、人体に有害な成分を含んでいないかを調べ、酸度がいて医療以下であるかを測定する検査。
官能検査…IOCが認定した十人程度の マイスターにより、フルーティーさ、苦み、辛み、などの数多くの評価表に基づいて評価される。
IOCの品質基準でエキストラバージンオリーブオイルと表示するには、化学検査による酸度が0.8%以下、官能検査の総合評価の結果エキストラバージンオリーブオイルに間違いないと認められなければならなりません。
*日本のJAS法(日本農林規格)に基づく品質基準
一方で、JAS法による品質基準ではオリーブオイルのグレードを「オリーブ油」と「精製オリーブ油」の2つにしか分けません。
それぞれの定義
オリーブ油…①酸度2.0%以下でオリーブ特有の香味があること ②精製オリーブ油…酸度0.6%以下で香味良好であること
JAS法では品質基準に「エキストラバージンオリーブオイル」が存在せず、評価方法は酸度のみで官能検査はありません。
これは、酸度2.0%以下の基準を満たしてしまえば、IOCの品質基準では“エキストラバージン“とは認められないオイルもJAS 法のもとではエキストラバージンオリーブオイルと名乗ることができてしまう、ということです。
このように日本のオリーブオイルの品質基準はIOC に比べて甘いため、国際的にみた場合エキストラバージンオリーブオイルとしては“偽物”となってしまうオリーブオイルが多く流通してしまっています。
*JAS法とは…
JAS法は農林水産省が所管する「農林物資の規格化等に関する法律」。
日本農業規格(JAS規格)の制定、保護の仕組みや認定機関・飲料品以外の農業物資の品質表示などについて定める日本の法律。
オリーブオイルは、オリーブの実から作られるオイルで、農業物資に当たるためこのJAS法が適用される。
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